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商標法30条~41条の3

【目次】

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目次

商標法30条

商標法で使用許諾制度を設けている理由

  • ①商標の使用により、商標に化体された信用が大きくなれば、その商標を使用したいという希望者が多い。
  • ②商標権者としても特定の関係、例えば資本関係、人的関係について密接な関係がある場合、その他人に商標の使用をさせたい場合も多い。
  • かかる場合に商標権の譲渡以外の方法で登録商標の使用できる制度が必要となる。
  • そこで、使用許諾制度を新たに創設し、専用使用権および通常使用権を規定した。

専用使用権および通常使用権の相違

  • 専用使用権と通常使用権との相違は、専用使用権が物権的効力を有するため、専用使用権の設定範囲内では商標権の効力が制限され、かつ、同一範囲内では単一の専用使用権しか設定できない。
  • これに対し、通常使用権は債権的効力を有するため、重複して同一範囲について認められる点にある。

商標法30条1項ただし書で地域団体商標に係る商標権については、専用使用権を設定できない理由

  • ①地域団体商標に専用使用権を設定できるとすれば、設定範囲においては商標権者たる団体及び構成員の使用も制限されるため、地域団体商標の制度趣旨、特に地域における商品の生産者等が団体に加入して商標の使用をする途を確保するために主体要件(7条の2第1項)を設けた趣旨に反することとなるからである。
  • ②また、商標権の全部に専用使用権を設定した場合、24条の2第4項により制限されている地域団体商標にかかる商標権の譲渡を認めたのと同じ効果が生じるからである。

使用許諾制度の可否

  • 商標権について、無条件に使用許諾を認めるのは行き過ぎで、何らかの制限をつける必要がある。
  • すなわち、一般公衆が使用許諾事実を知らないで商標権者の商品だと思って商品を購入したところ、専用使用権者又は通常使用権者の商品で、商標権者の商品より粗悪であったため不測の損害を蒙るおそれがある。
  • いいかえれば、商品や役務の出所混同を生ずることにより一般公衆を欺くことになるおそれがある。
  • しかし、制限をつけるとしても実際上の問題として事務的にその関係を事前審査することは極めて困難である。
  • また、一般的に使用許諾を認めても、もし、使用者の商品が粗悪であれば、商標権者の信用の喪失を意味するのだから、商標権者としては十分に信用できる者に対してのみ使用許諾をし、かつ、使用者の商品管理には十分注意するだろうから、使用許諾によって一般公衆が不測の損害を蒙るおそれはない。
  • すなわち、商標権者が自らの信用を護ることが自明の理ならば、使用許諾にあたっても同様の注意を払うし、他方、商品の需要者は商品の出所混同があっても、品質誤認が生じなければ問題はないということが、使用許諾制度の前提となっている。
  • なお、その使用が需要者に品質等誤認を生じさせた場合、商標権者がその事実を知らなかったことについて相当の注意をしていたときを除き、53条で商標登録を取り消して使用許諾制度の弊害防止を図った。

出所の混同の問題

  • 通常使用権にあっては登録が対抗要件なので通常使用権の許諾をしたがその登録をしなくてもその効力はなんら影響されず、ただ、第三者に対抗できないだけである。
  • したがって、一般公衆に対し商品の出所の混同をきたすのではないかという問題があるが、これは前述の品質保証があれば差し支えないであろうと考えられる。

商標法31条

 地域団体商標に係る商標権に通常使用権の設定を認めた理由

  • ①通常使用権は、専用使用権のように商標を使用する権利を独占的・排他的に「専有」するものではない。
  • このため、地域団体商標に係る商標権について通常使用権が設定された場合でも、専用使用権が設定された場合のように、商標権者たる団体及びその構成員が設定範囲において当然に商標を使用できなくなるものではなく、地域団体商標に係る商標について独占を認めた根拠が失われ、制度趣旨が没却されるものではない。
  • ②また、実際に、例えば商品の生産を行う事業者により構成される団体が、当該商品の販売等を団体構成員以外の者に扱わせるようなケースにおいて、当該地域団体商標を商品の販売等をする者に使用させることも想定されることから、通常使用権の設定を認める必要性は高いためである。

商標法32条

趣旨

  • 他人の商標登録出願前から不正競争の目的ではなくその出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標を使用していて、その商標が周知商標になっている場合は、その後継続して使用する限りはその企業努力によって蓄積された信用を既得権として保護しようとするものである。
  • 言い換えれば、未登録周知商標についての保護規定である。

「広く認識された」範囲

  • 「広く認識された」範囲は、4条1項10号の範囲と同様であると考えられる。

「広く認識された」を要件とした理由

  • 相当程度周知でなければ保護に価する財産権的価値が生じないものとみられるからである。

他人の商標登録出願後における自己の当該商標の使用の継続を要件とした理由

  • 長く使用を中断すれば、その間に保護すべき信用が減少しあるいは消滅すると考えたからである。

商標法32条の存在理由

  • 32条の存在理由は本来的に過誤登録の場合の救済規定である。
  • すなわち、本条所定の未登録商標がある場合は、他人の出願は必ず4条1項10号に該当するはずだから他人の商標登録があるわけはないが、誤って登録された場合に、あえて無効審判を請求するまでもなく、その未登録周知商標の使用を認めようというのである。
  • 本条は、4条1項10号について善意に登録を受けた場合には除斥期間の適用があるので(47条1項)、その登録後5年を経過した場合に特に実益がある。

先使用権が認められる範囲

  • 先使用権が認められる範囲はその使用をしていた商品又は役務についてその商標だけである。
  • 先使用権はその業務とともにする場合を除き移転は認められない。

商標法32条1項の括弧書

  • 本項の括弧書は、商標登録出願の解釈を明確にするためのものである。

本項の権利があるかどうか

  • 本項の権利があるかどうかについて、商標法28条の判定を求めることができる。

商標法32条2項は商品又は役務の出所の混同防止のための規定である理由

  • 使用許諾の場合と異なり、先使用権は商標権者の意思によらないで発生し、かつ、発生後にその規制が及ばないものであるから、かかる規定を必要とするのである。

「継続して」の解釈

  • 商標法32条での「継続」は他人の商標登録出願の際から継続していることを要する。

「当該業務を承継した者」の解釈

  • 承継の時期は商標登録前でもよい。

商標法32条の2

周知性が要件となっていない理由

  • 地域団体商標の出願時に、同一又は類似の商標を他の事業者が使用していた場合、当該事業者の商標が周知性を獲得していないからといって先使用権を認めないとすると、
  • 団体に属さない事業者が現に当該商標を使用して業務を行っている場合に、
  • 当該商標を使用して事業活動ができないこととなり、権利者と第三者の利益の衡平を失する。

商標法33条

中用権の趣旨

  • 商標について不登録理由があるにもかかわらず過誤登録がされ、商標権者も46条1項各号の無効理由があることを知らないで指定商品等について登録商標の使用をした結果、その商標が周知になった場合、その商標登録の無効により、商標権者の企業努力による信用蓄積を破壊するのは酷だとの見地から、
  • その蓄積された信用を保護する趣旨である。

無効審判請求後に周知となった場合に中用権が認められない理由

  • この登録があった以上、一応無効理由があるかもしれないことが予想されるから、
  • その後の使用による周知については本条1項の保護がない。

中用権の対価が必要な理由

  • 先用権と異なり、既得権という色彩はなく本来無権利者になるべきものを救済するのであるから、
  • 対価を要求できることとしたのである。

商標法33条の2

  • ①立体商標制度を導入したことに伴い新設したものであり、商標権と抵触関係にある特許権等の存続期間が満了した後に特許権者等に商標の使用をする権利を認めることについて規定したものである。
  • ②商標権と特許権が抵触する場合に、特許出願が先であるか又は同日であるときは、特許権者は商標権者から制約を受けることなく自由に自己の特許発明を実施することができるが、その特許権が存続期間の満了により消滅した後も商標権が存続しているときは、原特許権者は自己の特許発明を実施することができなくなるが、それはあまりにも不合理であるということから、本項が設けられた。

著作権との関係を規定していない理由

  • 個人の思想、感情の表現である著作物が、商品・役務の出所表示として使用され、更にそれが商標権の侵害に当たることは極めて稀であると考えられることに加えて、従前から平面商標や意匠権との関係においても、著作権の存続期間満了後の原著作権の権利については規定されておらず、
  • また、実際に特段の問題も起こっていない等の理由に基づくものである。

特許法、実用新案法及び意匠法に本条及び次条に相当する規定を置いていない理由

  • 商標権は、存続期間を更新しようと思えば、商標権者の意思で更新できるため、自らの意思で更新をせず商標権を消滅させた場合にまで、その商標権者等に対して、その消滅した商標権に係る登録商標の使用を確保する必要性はないからである。

商標法37条

 間接侵害の趣旨

  • ①本来的な商標権侵害を類似の商品及び商標に拡大するとともに、
  • ②侵害の予備的行為を侵害そのものとみなして、商標権の保護に完全を期するものである。

商標法で禁止権を認める理由

  • ①工業所有権は侵害が行われやすく、その中でも特に商標権は侵害されやすいため、
  • ②登録商標に化体された信用の喪失を招きやすいうえ、
  • ③回復も容易でないから商標権の禁止権を25条の権利以上に拡大させて保護の万全を図っている。

商標法38条の2

  • 商標権侵害訴訟、専用使用権侵害訴訟及び設定の登録前の金銭的請求権(68条1項において準用する場合を含む。)に基づく訴訟において、当事者は、39条において準用する特許法104条の3第1項に基づき、商標登録の有効性を主張立証する機会と権能を有している。
  • そうであるにもかかわらず、後の無効審判の結果によっては、再審の訴えにより確定判決の既判力が排除され、損害賠償金を返還することとなる事態が発生することは妥当とはいえず、商標権侵害訴訟等の紛争解決機能、企業経営の安定性等の観点から問題がある。
  • そこで、特許法104条の4と同様に、無効審決が確定したことを、再審の訴えにおいて主張できないこととし、もって再審を制限することとした。

商標法38条の2の趣旨

  • 他方、商標法39条が準用する特許法104条の3第1項は、商標登録について無効審判により無効にされるべきものと認められる商標権の権利行使制限についての規定であり、登録異議申立てにより取り消されるべき商標登録に関しては規定していない。
  • しかし、明文の規定はないものの、異議申立理由のすべてが無効理由の中に包含されており、商標権侵害訴訟において、実質的に「異議申立てにより取り消されるべきもの」との主張・立証をする機会が与えられていること、
  • また、取消決定に基づく再審を制限しないこととした場合には、異議申立てが可能な期間において、無効審判を請求して無効審決が確定したときには再審が制限される一方で、当該無効審判と同一の理由により異議の申立てがなされ、取消決定が確定したときには再審が可能となってしまうという不合理が生ずることを踏まえ、
  • 取消決定が確定したことについても、再審の訴えにおいて主張できないこととし、もって再審を制限することとした。

商標法41条の2

分割納付制度を導入した趣旨

  • 改正前の登録料納付制度の下では、商標登録の際の登録料は、すべて10年分一括払いとなっていたため、期間途中で商標の使用意思が失われても進んでこれを放棄する誘因が働きにくい状況にあった。
  • この点、登録料を前半・後半に分けて支払うことができる分割納付制度を選択肢として一括払いの他に導入すれば、短ライフサイクル製品に使用する商標や一つの商品のために考えられた多数出願・登録された商標の案のうち結果的に採択されなかった商標等、使用見込みのない商標については、後半分の登録料納付を契機として、商標権維持の要否をチェックする誘因を商標権者に与えることができ、商標権者にとっても、短ライフサイクル商品に係る商標等については、従来より低廉な料金で登録ができることになる。
  • そこで、設定登録料及び更新登録料の納付について、登録時には前半5年分の料金を納付し、5年満了時点までに後半分の商標登録の継続の必要性を判断した上で料金納付ができる分割納付制度を導入した。

防護標章登録に基づく権利の登録料については分割納付制度を採用しなかった理由

  • 防護標章は、著名商標の禁止的効果を非類似商品に及ぶ範囲を明らかにし、
  • 著名商標をフリーライドから保護するものであるから、
  • 10年の存続期間の途中で権利維持を見直す必要性がないため、

商標法41条の3

更新のときに利害関係人が納付できない理由

  • 更新登録申請と同時に納付すべき登録料(一括納付又は分割納付前半分の更新登録料)については、
  • 平成8年一部改正で、更新登録手続が商標権者の意図のみをもって行われ、登録料納付を同時におこなわなければならない「申請」としたため、利害関係人による納付を考慮する余地はない。
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