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意匠法3条の2~9条の2

【目次】

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目次

意匠法3条の2

意匠法3条の2の趣旨

  • ①先願意匠の一部と同一又は類似の後願意匠は、その先願意匠が設定登録され、意匠公報が発行される前に出願された場合でも、新しい意匠の創作とはいえないため、かかる意匠に意匠権を与えることは、意匠制度の趣旨からみて妥当でないこと、
  • ②先願として完成品の意匠が出願された後、その先願意匠が意匠公報に掲載される前に、その完成品を構成する部品の意匠が出願された場合、現行の拒絶条項では拒絶されず、いずれの出願も登録され得るため、権利関係の錯綜を招来していること、
  • ③平成10年一部改正で、部分意匠制度の導入、組物の意匠の登録要件緩和および組物の登録対象の拡大により、先願意匠の一部と同一又は類似の意匠が、後願として出願されるケースが増大すること

意匠法3条の2但書の趣旨

  • 平成10年の本項制定当初、
  • ①新たな意匠の創作を保護する意匠制度の制度趣旨からして妥当でないこと、
  • ②実質的な権利期間の延長を招くおそれがあり、不適当であることから、後願の出願人が先願の出願人と同人か他人かを問わず、本条を一律に適用していた。
  • しかし、①デザイン開発において、製品全体、個々の部品の順に順次デザインが決定されていく開発実態に合わせて適時に出願することが困難であることや、
  • ②近年の模倣品被害の増加を背景に、市場において成功した製品デザインの独自性の高い部分のみ模倣するといった模倣に対抗するための、部品の意匠や部分意匠の意匠権の取得が戦略的に行えないといった問題が生じていた。
  • そこで、平成18年改正により、①同一出願人の場合は権利の錯綜の問題が生じないこと、
  • ②先願意匠権の実質的な権利期間の延長につながらないように一定程度の出願期限を設けるべきことを考慮して、
  • 先願の意匠公報の発行の日前までに同一人が出願した後願の部品の意匠又は部分意匠について、本条の規定により拒絶されないこととした。

意匠法3条の2但書かっこ書の趣旨

  • ①ただし書の規定は、先願が秘密意匠である場合、秘密期間経過後に掲載される意匠公報発行の日前までも、同一人による後願出願に係る意匠について意匠登録を受けることができない。
  • ②仮にこれを認めた場合、秘密期間は最長3年であるため、長期間にわたる後日出願が可能となり、実質的に先願意匠権の権利期間の延長にもつながる懸念がある。
  • ③また、先願が長期にわたって秘密とされている間に、更に先願の一部の意匠について意匠登録を受けることができると、他人の出願意匠や公知意匠との間で権利関係が抵触するとの蓋然性が高まることが懸念される。
  • ④そこで、先願が秘密意匠である場合でも後願の出願について意匠登録を受けることができる期間が過度に延長されないように措置した。

意匠法4条

新規性喪失の例外の趣旨

  • 旧法では、特許法を準用し、博覧会出品の場合にのみ新規性喪失の例外を認めていたにすぎない。
  • しかし、①意匠は人の目に触れればすぐに模倣される可能性があり、権利者の意に反して出願前に公知になる機会は発明の場合よりもかえって多い。
  • また、②意匠は販売、展示、見本の頒布等により売行を打診してみてはじめて一般の需要に適合するかどうかの判定が可能である場合が多いが、旧法のもとでは、一度販売等を行えば新規性を喪失し、その後に出願しても拒絶されることになる。
  • ③これではあまりに社会の実情にそわない結果となるので、
  • 1項では意匠登録を受ける権利を有する者の意に反した場合、2項では意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因する場合を規定しており、2項に該当する場合3項の手続をすればなお新規性を失わないことにしたのである。

意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因する場合まで新規性喪失の例外を広げた理由

  • 「行為に起因する場合」とは試験、学術発表に限らず、販売、展示等を含む。
  • ①発明や考案は一度公開されると社会の技術水準の一部となり、その上に技術活動が積み重ねられていくものであるため、
  • ②この公開された発明や考案に後から特許、実用新案登録を与えることは、技術活動を阻害することになるから、
  • ③あまり広く新規性喪失例外を認めることは許されない。
  • しかし、意匠の場合にはそのような弊害は考えられないので、実情に適合させるために新規性喪失例外を拡げた。

新規性喪失の例外の証明書の提出期間を14日を30日にした理由

  • 本項制定当初、証明書の提出期限は、意匠は具体的な物品の形状、模様等であり、抽象的な発明、考案の場合よりも証明書の作成が容易であるため、特許法・実用新案法よりも短い、出願日から14日とされていた。
  • しかし、意匠法の場合は、意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因する意匠の新規性喪失を広く救済するものであり、産業界での本制度の利用が近年増加していることもあり、短期間で証明書を作成することが容易でない場合も少なくない。
  • また、出願日から30日程度に期限を延長しても、特許庁の審査にほとんど支障なく運用可能である。
  • そこで、平成18年の一部改正において、証明書の提出期限を延長した。

意匠法5条

意匠法5条の趣旨

  • 公益に関係があるものを意匠登録しないという趣旨

意匠法5条3号の趣旨

  • ①物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなる意匠に意匠権が設定されると、第三者がその機能を有する物品を実施しようとする場合、この意匠権の侵害になるため、経済活動を不当に制限し、かえって産業発展を阻害する要因になりかねない。
  • ②また、諸外国等においても、TRIPS協定25条の規定において、物品の機能を確保するために不可欠な形状を保護対象から除外することは加盟国の任意で定めてよいことになっており、実際に多数の国等が機能にのみ基づく意匠を保護対象から除外している。

意匠法5条3号の類型

  • ①物品の技術的機能を確保するために、必然的に定まる形状
  • ②物品の互換性確保等のために、標準化された規格により定まる形状

意匠法5条3号の機能にのみ基づく意匠には意匠権の効力が及ばない旨の規定は設けないこととした理由

  • ①諸外国等の意匠制度において、機能的意匠について効力制限の明文規定を有する例は皆無であること、
  • ②工業所有権法の中で、競業秩序法的色彩が強い商標法と、創作法的色彩が強い意匠法とでは法目的・法体系が若干異なり、効力が及ばない旨の規定を有する商標法の例が直ちに意匠法に該当しないこと、
  • ③判例により、訴訟上の対応が既に可能となっており、効力制限を新たに設ける実質的な必要はないこと

意匠法5条 「機能を確保するために不可欠な形状のみ」の解釈

  • 「機能を確保するために不可欠な形状のみ」とは、その形状が専ら
  • ①物品の技術的機能を確保するために必然的に定まる形状、
  • 又は②物品の互換性確保等のために標準化された規格により定まる形状だけで構成されているものを指す。
  • ただし、②については形状に基づく機能の発揮が主たる使用目的となる物品である場合に限られており、例えば乾電池のように、標準化された形状であっても、その形状に基づく機能の発揮が主たる使用の目的ではない意匠については、機能を確保するために不可欠な形状のみからなる意匠に該当しない。

意匠法5条3号 「形状のみ」の解釈

  • 物品の技術的機能は、専ら形状によって体現されることから、意匠の構成要素である模様、色彩の有無を問わず、その意匠の形状にのみ着目するとの趣旨を表している。
  • この点は、「不可欠な立体的形状と識別力を有する文字、図形等が結合している商標」については保護の余地を残す商標法4条1項18号の趣旨とは相違するものである。

意匠法6条

意匠法6条3項の実益

  • ①意匠に係る物品に特殊の材質を用い、
  • ②あるいは意匠に係る物品を特別の大きさにした場合などに実益がある。

意匠法6条4項 動的意匠の趣旨

  • 玩具などには形状の変化するものが多く、たとえば、動物の形状をした玩具では4本足で立っている場合と後2本足で立っている場合とでは形状が違ったものとなることがある。
  • したがって、4本足の形状について意匠登録を受けておいても2本足の形状について他人に意匠登録を受けられるおそれがある。
  • しかし、形状の異なる状態ごとに意匠登録を受けるために出願するのではわずらわしさにたえない。
  • そこで、4項のような規定を設けて変化する意匠について一出願で完全な権利がとれることにした。

意匠法6条5項で彩色を省略することができるとした理由

  • 黒色の物品の上に模様が立体的に表現されている場合、全部を黒色にすると模様があらわれないことになるので、模様のみを黒で表現し、地の黒色は省略できるとした。
  • 白色についても同様な理由により彩色を省略できる。

意匠法7条

意匠法7条 一意匠一出願の趣旨

  • 一つの図面に多くの意匠を記載して出願する場合があるので、それを防ぐため注意的に規定した。

意匠法7条 物品の区分については別に経済産業省令で定めることにした理由

  • 6条で願書に記載する旨規定している「意匠に係る物品」を出願人の自由にまかせて、
  • たとえば、「陶器」という記載を認めたのでは、「花瓶」と記載した場合に比べて非常に広汎な意匠の出願を認めたのと同一の結果を生ずる。
  • そこで、物品の区分については別に経済産業省令で定めることにした。

【審査基準51.1】 意匠法第7条の規定(趣旨)

  • 意匠法第7条は、意匠登録出願は一意匠ごとにしなければならないことについて規定したものである。
  • 意匠法第7条は、設定する権利内容の明確化という観点から定められ、一つの意匠について排他的独占権である意匠権を一つ発生させることにより、権利の安定性を確保し、無用な紛争を防止するためにとられた手続上の便宜及び権利設定後の権利侵害紛争等における便宜を考慮したものである。
  • また、意匠法第6条で願書に記載する旨規定している「意匠に係る物品」の欄の記載を意匠登録出願人の自由にまかせて、例えば、「陶器」という記載を認めたのでは、「花瓶」と記載した場合に比べて、その用途及び機能において非常に広汎な意匠について意匠登録出願を認めたものと同一の結果を生ずる。
  • したがって、物品の区分については別に経済産業省令で定めることにしたのである。

意匠法8条

意匠法8条 昭和34年制定の現行法1項に規定されていた「組物の意匠」の要件のうち、「慣習上組物として販売され」を削除し、同種物品によるシステムデザインを保護するために、「二種以上の物品」を「二以上の物品」と改めた理由

  • 平成10年の一部改正では、近年の製品開発の多様化、高度化に伴い、
  • 特定目的のために供される複数の物品群について、それらの自由な組合せを可能としつつ、全体的に統一感を持たせるように個々の物品のデザインを行ういわゆる「システムデザイン」や「セットもののデザイン」がデザイン創作活動の実態としてよく見られるようになってきている。
  • このことを踏まえ、産業活動の実態に合わせて保護対象を機動的に見直すことができるようにするため、

8条 組物を構成する個々の物品の意匠がそれ自体意匠登録を受けることができるものであることが必要である旨を定めていた旧二項を削除した理由

  • 「組物の意匠」が、権利行使の際には、「組物の意匠」全体として権利行使できるのみで、当該組物を構成する個々の物品ごとには行使できないものとなっていることから、
  • 「組物の意匠」の登録要件とその権利行使の態様との不整合を解消したものである。

意匠法9条の2

意匠法9条の2の趣旨 設定登録後に補正が要旨変更と認定されたときに出願日を補正時まで繰り下げるとした規定の趣旨

  • ①従来の意匠法では、15条において改正前の特許法40条を準用していた。
  • ②しかし、平成5年の一部改正において、特許法では、制度の国際的調和を図る観点から、
  • 不適法な補正が登録後に判明した場合、補正時に出願日を繰り下げることを規定した特許法40条を廃止し、不適法な補正が登録後に判明した場合、当該補正を無効理由とした。
  • ③これに対し、意匠法では、特許法の訂正審判制度に相当する制度がないため、
  • 不適法な補正が登録後に判明した場合、当該補正を無効理由とすると、権利者には、何らの防御手段がなく、酷である。
  • ④そこで、救済措置を設けておく必要があるため、
  • 特許法40条に相当する規定を存続させることとした。

意匠法9条の2 出願日が繰り下がる結果不利益となるもの

  • この結果、意匠権者としては、補正が要旨変更であったという理由のみで意匠登録を無効にされることはないが、
  • 出願の時点が繰り下る結果、本来の意匠登録出願の時と手続補正書を提出した時との間に新規性を喪失する理由や同一の意匠についての第三者の意匠登録出願があった場合などは、
  • その意匠登録は審判により無効にされることとなる。
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