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特許法131条~181条

【目次】

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特許法131条の2

審判請求書の補正の趣旨

  • 平成10年の一部改正以前の特許無効審判では、他の審判と同様、審判請求の理由を変更し、新たな無効理由及び証拠を追加することが認められていた。
  • そのため、当初の請求書に記載した理由以外に新たな理由が遅れて発見された場合、請求人が無効理由・証拠の追加を無期限・無制限に行うことも多く、審理の遅延の原因となっていた。
  • このような弊害を改善するため、平成10年の一部改正において、特許無効審判請求書の請求の理由については、その要旨を変更する補正は認めないとした。
  • その結果、審判請求時に十分な準備をし、すべての無効理由を提出しようとするインセンティブが審判請求人に働くようになり、審理期間の大幅な短縮が図られた。
  • 他方で、請求の理由の要旨を補正しなければ追加できないような無効理由を主張するためには、別途の無効審判を請求することが必要となり、平成10年の一部改正以降、同一特許について同一人が異なる無効理由を挙げて複数の無効審判を繰り返し請求する事例が増加することとなった。
  • また、審判請求人が、審判官に対して職権探知の対象とすることを期待して「上申書」により新たな無効理由や証拠が提出されるという実務も生まれ、当事者の不満や手続の透明性等の問題が指摘された。
  • そこで、本条は、このような問題点を解決するため、平成15年の一部改正において、特許無効審判における審判請求書の補正について、例外的に容認する規定を導入するに当たり新設されたものである。
  • 当該規定は、平成10年の改正事項である特許無効審判の請求の理由の補正について、要旨変更にわたる補正を制限することを基本としつつ、審判請求時にその無効理由を提出できなかったことに合理的理由が認められる場合には、一定の要件のもとに新たな無効理由を追加することを容認することで、事件の迅速な解決の要請と一回的解決の要請とを調整するものである。

特許法131条の2第2項 訂正請求がなされた場合には、特則として特許権者の同意を求めないこととした理由

  • 訂正請求によって特許請求の範囲等に変更がある場合、それに応じて新たに無効理由を追加することは原則として合理的であり、
  • また、特許権者による訂正請求に起因して無効理由が追加されることから、訂正請求をすることをもって特許権者の同意があったものと擬制することが可能であるからである。

特許法131条の2第3項 審判長の補正許可を副本送達後に限定した理由

  • 請求の理由が実質的に記載されていないような著しい瑕疵のある審判請求書の提出を抑制するためである。
  • →副本送達前に、要旨変更をしなければ方式の瑕疵を治癒できないような著しい欠陥のある請求書は補正不能となり、一三五条により特許権者の反論を待たずに審決却下されることとなる。

特許法131条の2第4項 審判長による補正の許可又はその拒否の決定に対しては、不服申立てをすることができない理由

  • ①許可に係る補正が審判請求人の当然の権利ではなく審判長の裁量に服するものであること、
  • ②審判請求人はいつでも別途の無効審判請求を可能であるから不服申立てができなくとも特段の不利益がないこと、
  • ③独立の不服申立ての途を用意すると審判の審理が不当に遅延しかねないことによる。

【改正本】特許法131条の2 拒絶査定不服審判では審判請求の理由の要旨変更補正が可能であるのに対し、特許無効審判では要旨変更補正が制限される理由

  • ①特許無効審判は、審判請求を準備するのに、十分な準備期間が与えられているものであり、
  • ②無制限な理由補充が一方の当事者によって不利な審理の遅延の一因となるものだからです。

特許法134条の2 訂正の機会を与えるに際して、被請求人である特許権者の申立てを必要とした理由

  • 被請求人に積極的な訂正の意思がない場合もあり、必ず訂正の機会を確保する必要はないから、特許権者の申立てによることとすれば十分と考えられたためである。

特許法145条

特許法145条1項 口頭審理を原則とした理由

  • 無効審判においては対立する当事者(請求人および被請求人)があり、
  • 事実の真相を把握するためには口頭審理によるのが便宜だからです。

特許法145条1項但書 例外として書面審理できる理由

  • ①口頭審理は当事者又はその代理人が出頭することを強要するものであり、
  • ②しかも審判は裁判と異なり全国各地で行われるものではなく、特許庁のみで行われるため、
  • 事案内容によって無効審判についても書面審理によることで便宜な場合もあるからです。

特許法145条5項 口頭審理は公開にするとした理由

  • 憲法82条の規定(裁判の公開)についていわれるように審判の公正を担保するためのものである。

特許法149条

特許法149条5項 参加の決定に対して不服を申し立てることができない旨を規定した理由

  • ①参加許否の決定自体について争うことはいたずらに審判手続を遅延させることになり、
  • ②しかも参加申請人は当該審判の審決に不服がない場合は参加申請の決定について争う利益もないので、
  • ③178条2項に規定するように参加申請を拒否されて当該審判の審決に不服な者は、
  • 審決に対して訴を提起ができることとしたから

特許法150条

特許法150条5項の規定により職権で証拠調又は証拠保全をしたときは当事者に通知し、意見申立ての機会を与えなければならない理由

  • 当事者の知らない間に、不利な証拠が集められ、当事者の利益が害されるという事態を防ぐためである。

特許法152条

特許法152条の趣旨 職権進行主義の趣旨

  • 審判はその審決が効力を有し、かつ特許権はその性質上広く一般に影響を及ぼすものであるため、審判は単に請求人、被請求人の個人的な利害をこえて、公衆の利害得失と密接な関連を有する。
  • したがって、たとえ当事者双方が出頭しない場合でも職権で審理を続行し、事件を解決することが特許制度の本来の趣旨からみて望ましい。

特許法153条

特許法153条1項の趣旨 職権探知主義の趣旨

  • 152条は手続進行の面から職権主義をとらえているが、153条は実体的審理についても職権主義が妥当することを示している。
  • すなわち、民事訴訟であれば当事者の主張した事実のみを参酌し、当事者の提出した証拠のみを取り調べればよいが、一般公衆の利害と関係する審判においては、当事者が主張した事実だけを参酌したのでは十分ではない。
  • たとえば、無効審判において、客観的には新規性なしという無効理由が存在するにもかかわらず、請求人が誤って後願という無効理由を主張した場合、もし民事訴訟の原則によるとすれば後願の事実の有無のみを調査することになるであろう。
  • この場合には後願という事実は存在しないのであるから審判請求は棄却され、新規性のない発明についての特許権がなお有効とされる。
  • しかし、これでは一般公衆の利益が不当に害される
  • そこで、本条で当事者又は参加人が申し立てない理由についても審理することにした。

「職権主義」「職権進行主義」「職権探知主義」の定義

  • 「職権主義」とは、職権進行主義と、職権探知主義との2つの主義をいう
  • 「職権進行主義」とは、審判手続が当事者の意思のいかんにかかわらず進行すること
  • 「職権探知主義」とは、職権で証拠調べを行い、事実を調査することができること

特許法153条2項 職権で審理した結果について当事者に通知することにした理由

  • 職権で審理した結果について当事者に通知することにより、
  • 当事者は、自己に不利な材料が知らない間に審判官の手もとに集められ、なんら弁明の機会を与えられないうちに審判官の心証形成の基礎となるという不利から救われる。

特許法155条

特許法155条1項 審判請求の取下げ時期を審理終結通知までとした理由

  • 審判が進行して審決を下すに機が熟した場合には、それまでの審理が徒労に帰さないために時期的制限を設けたものであるが、
  • 審判・訴訟に対する当事者の対応の自由度を一層高め、特許紛争の早期解決等を図るために、これまでの審判請求の取下げ時期を弾力化し、審判請求を取り下げることができる時期を「審理終結通知まで」から「審決が確定するまで」とした。

特許法155条2項 2項は答弁書の提出後は、審判請求を取り下げるには相手方の承諾が必要であるとして取下げを制限した理由

  • 相手方が答弁書を提出して審判請求に応ずる態度を示したのであるから、
  • 一方的な取下げを認めるのは妥当でなく、
  • 相手方の承諾を要件とした。

特許法156条

審理終結通知の趣旨

  • 進行状況について明確に意識していない場合もある。そのような場合になんらの知らせもなく審決をするのは当事者に苛酷であるから、
  • 審決が間もなくなされることをあらかじめ通知し、その通知後一定期間内に審決をすべきものとした。

特許法159条

審査段階でなされた第2回目以降の拒絶理由通知に対する補正等を審査官が却下すること(53条1項)とした理由

  • 審査処理促進の観点からであり、
  • 審査段階で一旦看過された補正をその後の審判において応答機会を与えずに却下することは、当該補正が適法であることを前提に審判手続を行っている請求人(出願人)にとって酷であるため、

特許法162条

審査前置制度の趣旨【青本19版】

  • 「審査前置制度」は、拒絶査定不服審判において拒絶査定がくつがえる大部分が拒絶査定後に明細書等について補正があったことによるものである実情に鑑み、そのような事件の処理をその拒絶査定をした審査官に再審査させることにより、審判官が処理すべき事件の件数を減らし、審判促進をはかろうとするものである。
  • 従来は、拒絶査定不服審判事件は、すべて審判官の合議体が審判すべきものとされている。
  • その場合、審判官は、出願内容の理解から取り組まなければならず、そのため審判事件の処理に長時間を要している。
  • しかし、審判請求の際、明細書等について補正が行われている場合、査定時とは出願内容が変わっており、もとの審査官が見ればすぐに特許にしてもよいような場合もある。
  • そこで、審判請求の際に明細書等について補正が行われた場合、審判の前にもとの審査官に再び審査をさせれば、もとの審査官がもっているその出願に関する知識を活用し、その出願内容の理解やサーチに要する時間を節約でき、事件を簡易迅速に処理できる。

審査前置制度の趣旨(簡易版)【青本19版】

  • 拒絶査定に対する審判において拒絶査定がくつがえるものの大部分が拒絶査定後に明細書等について補正があったことによる実情に鑑み、
  • そのような事件の処理をその拒絶査定をした審査官に再審査させることにより、審判官が処理すべき事件の件数を減らし、審判の促進をはかろうとするものである。

特許法164条の2

審決の予告をするときは、被請求人に対し、訂正の請求をするための機会を与えた理由【青本19版】

  • 平成23年の一部改正において、審決取消訴訟提起後の訂正審判の請求を禁止して、「キャッチボール」現象が発生しないようにすることとしたが(旧126条2項ただし書の削除)、審決後の訂正の機会は、審判合議体が審決において示した特許の有効性の判断を踏まえてできる訂正の機会であり、特許権者にとっては利点である。
  • この利点を単に奪うこととすると被請求人にとって酷であるから、無効審判の手続中に訂正の機会を付与するための手続を導入して、当該利点を確保することとした。

特許法167条

先の審判の当事者及び参加人について一事不再理効を残すこととした理由【青本19版】

  • それらの者は先の審判において主張立証を尽くすことができたものであるから、
  • 審決が確定した後に同一の事実及び同一の証拠に基づいて紛争の蒸し返しができるとすることは不合理であると考えられたためである。

審決の効力を第三者に及ぼさなかった理由【平成23年改正本】

  • 無効審判は職権で審理するものであるが、請求人の主張の巧拙により審決の結論が変わる可能性が否定しきれないところ、審決が既に確定し、登録されたことを理由に、当該審判に関与していなかった第三者に対しても同一の事実及び同一の証拠に基づいて、その特許の有効性について審判で争う権利が制限されること、ひいてはその審判の審決の当否を裁判で争う権利が制限されることは、不合理であるという指摘がされている。
  • この点、民事訴訟における判決の効果は当事者のみに及ぶことが原則であり、これを第三者にも拡張する場合には、拡張することの強い必要性と、訴訟に参加していない第三者に対する手続保障とが要求されるが、特許法はそれらの点で必ずしも十分ではないため、審決の効力を第三者に拡張する妥当性も認められない。

その他【青本19版】

  • 一方、事実又は証拠が異なれば、当事者等であっても先の審判の審決の確定後に無効審判を請求することができる。
  • 本条は単に「審決が確定したとき」と表現するが、無効の審決があったときは、特許の処分はなくなるのだから、それについてさらに無効を争う事態は考えられない。
  • したがって、無効の請求を容認しない審決があったときにのみ本条の適用があるものと考えられる。

改正前の規定で、確定審決の登録があった時点で区切っていた理由【青本19版】

  • それによって一般の第三者がその事実を知ることができると考えたからである。
  • したがって、確定審決の登録の前に第三者が同じ理由で無効審判を請求することは認められることとなる。

特許法171条

特許法171条 再審の趣旨【青本19版】

  • 再審は元来訴訟法上の概念であり、判決確定後に、特別の理由に認められる非常不服申立方法である。
  • 確定判決を争わせることは法的安定性を害するから一般的には許すべきではない。
  • しかし、全く不服申立の途をとざすると、具体的妥当性の要請に反する事態を生ずるおそれがあるため、訴訟手続の重大な瑕疵等一定の理由がある場合に限定して再審請求を容認している。
  • 特許法も確定審決を絶対不変のものとすることが妥当でないのは確定判決の場合と全く異ならない。
  • そこで、再審の章が設けた。

特許法174条

特許法153条を準用しなかった理由【青本19版】

  • 再審は確定審決の効力を争う非常不服申立方法であるため、判断の範囲を狭く限定すべきだからである

特許法175条

後用権の趣旨

  • 特許が無効になったときはその発明を実施することは全く自由となるのであるが、その後、再審によって特許権が回復した場合、特許無効審決確定から回復までの期間においても特許権は存在したことになるから、その間の発明の実施はすべて特許権侵害行為となる。
  • しかし、発明が特許権の拘束から脱したと信じて発明を実施した者が遡って侵害者となるのは、公平の原則にも反して不当である。
  • また、特許出願をしたがその特許出願の出願公開後、拒絶審決が確定した場合も、一般人はその発明を自由に利用できるのであるから、後に再審によって特許権が設定されても、遡って侵害行為の存在を認めるのは妥当でない。
  • したがって、発明を善意で実施した者については侵害者とならない旨を規定した。

「善意」を要件とした理由

  • 悪意の実施者に対してはたとえさかのぼって侵害者であるとしても不当ではないためである。

特許法178条

審決に対する訴えを東京高等裁判所の専属管轄としている理由

  • 審判事件に対する訴えは、行政事件訴訟法12条によると、処分行政庁の所在地の裁判所である東京地方裁判所が管轄裁判所となるべきである。
  • しかし、①特許庁での審判手続が裁判に類似した準司法的手続によって厳正に行われるため、さらに三審級(地方裁判所から最高裁判所まで)を重ねることはいたずらに事件の解決を遅延させるという事情がある。
  • また、②事件の内容がきわめて専門技術的であるため、特許関係の専門家によって行われた審判手続を尊重してよいという事情がある。
  • そこで、一審級省略して直接東京高等裁判所出訴することとした。

特許法178条2項の趣旨【青本19版】

  • 2項は原告適格に関するものである。
  • 行政事件訴訟法の解釈としては、行政処分によって権利を侵害された者であれば、行政処分の直接の当事者でなくても原告適格がある。
  • 一般の行政処分であれば法律上の利害関係がある第三者にまで原告適格を拡げても別に支障はないが、特許権のように対世的な権利に係る訴訟においては、利害関係がある第三者の範囲は著しく広汎になり、これらの者全てに原告適格を認めると裁判渋滞の原因となるおそれがある。
  • しかし、現に特許庁の審決によって権利を害された者に救済を拒否し、当事者だけに訴訟の提起を許すことは、「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない」という憲法32条との関係上問題である。
  • したがって、いわば妥協案として考えられたのが2項である。
  • すなわち、訴えは当事者のほか審判又は再審に参加を申請して許されなかった者もまた提起することができる。

特許法178条2項 「審判長は、第1項の審判の請求があつたときは、その旨を当該特許権についての専用実施権者その他その特許に関し登録した権利を有する者に通知しなければならない」(123条4項)として参加申請人に訴えを提起する機会を与えることにした理由【青本19版】

  • 質権者、専用実施権者、通常実施権者等は、まず参加を申請すればよく、参加が許されれば当事者ないしは参加人として、許されなくても第三者として、いずれも本項によって訴えを提起することができる。
  • これらの利害関係人が審判請求の事実を知らないでいる間に審判が終了し、参加を申請する機会を失うこともあり得ようが、そのような事態の発生を防ぐため

特許法179条

特許庁長官を被告とすべきものとした理由【青本19版】

  • 行政事件訴訟法11条は、処分行政庁が被告である旨を規定している。
  • 特許庁において現実に審決を行うのは審判官であり、しかも審判官は独立の官庁であると解されているから、行政事件訴訟法の一般原則からすれば被告は審判官ということになる。
  • しかし、行政庁内部の事情から考え特許庁長官を被告とすることが便宜であるので長官を被告とすべきものとした。

179条ただし書では無効審判及び特許権の存続期間の延長登録無効審判の審決に対する訴えにおいては、その審判の請求人又は被請求人を被告とすべきことを規定している理由【青本19版】

  • 他の審決に対する訴えにおいては特許庁長官を被告とするのに対して、前記の無効審判では特許庁の処分についての紛争であるにもかかわらず請求人、被請求人という当事者対立構造を採用していることにかんがみ
  • 特に審判における相手方を被告とすべきものとした。

特許法180条の2

特許法180条の2第2項 裁判所の許可が必要な理由【青本19版】

  • 特に、特許庁が裁判所の求めによらずに意見を述べる場合には、特許庁が意見を述べることによって訴訟が遅延する等の弊害が生じる可能性があることから、
  • 訴訟審理の迅速性、公平性あるいは充実性の観点から裁判所がその適否を判断し、適切であると認めるときに許可をすることとした。

特許法180条の2 制度趣旨【青本19版】

  • 特許無効審判の審判の形態は、特許権者と審判請求人の対立構造となっており、特許無効審判の審決に対する取消訴訟における審理についても、特許無効審判における審理と同様、特許権者と審判請求人を訴訟当事者とする特殊な形態をとっている。
  • このため、無効審判の審決に対する審決取消訴訟においては、特許庁は訴訟当事者となることはなく、原則として裁判所における審理には関与しない。これは、延長登録無効審判も同様である。
  • 特許無効審判での審理においては、特許法の解釈・運用について一次的責任を負う特許庁の審判官が、その判断を通じて、自らの法令解釈や運用基準、法律適用等を審理の結果に反映することができる。
  • しかし、ひとたび事件が訴訟に移行すると、特許庁は当事者としてその審理に関与することはできない。
  • しかし、無効審判の審決取消訴訟の結果は特許庁を拘束し、その法令解釈や運用基準、ひいては、技術開発やその成果の利用に携わる多くの国民に大きな影響を与える可能性がある。
  • 本条は、このような問題点を解決するため、平成15年一部改正において新たに導入された、特許庁長官が裁判所に意見を述べる制度について規定したものである。

特許法180条の2 期待すること【青本19版】

  • 当事者系審判について審決取消訴訟が提起された場合において、特許庁による法令解釈や運用基準が争点となるとき、
  • 又は、特許庁の専門的知識が審理充実のために必要となるときに、
  • 特許庁又は裁判所の発議により、特許庁長官が裁判所に意見を述べることを可能とすることにより、専門行政機関たる特許庁の考え方が訴訟審理に反映され、それを踏まえた判断がなされることが期待できる。

特許法181条

特許法181条1項 裁判所が無効審判請求を認めないとする旨の判決をできない理由

  • ①裁判所が具体的な行政処分をすべき旨の判決をすることは、
  • 裁判所が行政権を行使することになるため、認められない。
  • ②裁判所は特許を無効にすべきことを特許庁に命ずる給付判決できず、
  • 審決を取り消すという形成判決ができるにとどまる。
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